ハーレーの人気モデル紹介~トライク

投稿日:2015-03-02

2014年2月1日に、ハーレーから新しいモデルが販売されました。その名はトライグライドウルトラ。バイクではなく三輪のいわゆるトライクです。販売価格が400万円以上であるにも関わらず、発売以来高い人気を誇っています。ここでは、ハーレーで現在販売されている唯一のトライク、トライグライドウルトラについて紹介します。

トライクの歴史

三輪のバイクをトライクと呼びます。バイクの横に付けるサイドカーも三輪ですが、トライクは子供の乗る三輪車のように、リアの両側にタイヤが付いているものを指します。
日本でもかつて、運搬用の商業車としてトライクが販売されており、マツダのオート三輪やダイハツのミゼットといったものがあげられます。
ハーレー製の運搬用トライクは、1932年から販売されて1970年代に生産が終了しましたが、その後もレジャーやファッションとして運搬用トライクを楽しむユーザーが多くいました。近年、そこに目を付けた複数のメーカーがトライクを販売したことから、ハーレーも再び販売に乗り出したと言われています。

トライグライドウルトラのスペック

今回発売されたトライクは、ハーレーが誇る技術を集めた高級感あふれるモデルで、エンジンはツーリングファミリーにも搭載されているツインクールド・ハイアウトプット・ツインカム103。排気量1689cc、最大トルクは132Nm/3750rpm、大きなフェアリングとトランクが装着されているので、ツーリングユースにも向いています。
また、ハンドル回りをシンプルにすることで、ワイルドにカスタムすることもできます。この懐の深さがハーレー製である証だと言えるでしょう。

トライクの法律

トライグライドウルトラを含むトライクは、普通自動車免許で運転することができます。ただし、トライグライドウルトラはMT(マニュアルミッション)なため、MT免許が必要です。
一見すると二輪免許が必要そうなトライクが普通自動車免許で乗れる理由は、免許制度や交通規則に関する法律を定める「道路交通法」と、登録や車検、安全、環境に関する事項を定める「道路運送車両法」に関係しています。
道路交通法では、トライクは昔のオート三輪の流れから普通自動車と定義されていますが、道路運送車両法では、側車付き二輪車(サイドカー)と定義されています。
その矛盾から、普通自動車免許で乗れてヘルメットの着用義務が発生しないという「自動車の特性」と、自動二輪の自動車税が適応され、車庫証明が不要という「バイクの特性」を併せ持つ結果となったのです。

トライグライドウルトラの乗り方

トライグライドウルトラは三輪であるために、バイクのように車体を傾けることができないため、ハンドルを切って曲がらなければなりません。大きな車体であるために旋回が苦手だと思われがちですが、ほぼ直角にハンドルを切ることができ、鋭角に曲がれるなど意外と小回りが効きます。
また、トライグライドウルトラは電動リバースシステムを搭載しているので、バックも楽にできます。エンジンは二輪のハーレーと同じなので、鼓動や乗り味は変わりません。
つまり、普通免許で乗れるハーレーのクルーザー、それがトライグライドウルトラなのです。

ハーレーに憧れはあるけれど、二輪免許を持っていないから乗れないと諦めていた方におすすめのトライグライドウルトラ。販売価格はやや高めですが、普通自動車免許で乗ることができる貴重なモデルだと言えます。

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