自分のハーレーは何ボルト?新旧ハーレーの電気系統を2分で学ぶ

投稿日:2016-08-26

ハーレーの電気系統は、ある年を境に6ボルトから12ボルトへと変更されました。パンヘッドの時代である1964年、この年までは始動がキックオンリーだったため6ボルトでしたが、1965年最後のパンヘッドで初めてセルが付いた事により、「エレクトラグライド」という名前が付けられました。そしてこのモデルをきっかけに12ボルトへと変更されました。

その違いは何でしょうか

交通事情が大きく異なり、過去の牧歌的時代には、車にシートベルトがなかったのと同じように、バイクにはウインカーがないなど、電束品がシンプルでした。よって電気の供給も6ボルトでも事足りていましたが、もちろんキックオンリー。ヘッドライトは走っていないと、バルブが生きているかどうかも分からないし、走っても現在のバイクの半分の光量もないような頼りないものでした。

しかし12ボルトへと変更されたことにより、ウインカーやヘッドライトの明るさも増し、むかし日本で流行ったサイドカーにやたらと電装品を付けるなどのカスタムも可能になりました。

今でも6ボルトは通用するのか

6ボルトの旧車は現代でも元気に走っていますが、その大半は12ボルトに変更されています。旧車はウインカーはなくとも違反にはなりませんが手信号が必要になります。曲がるたびに左手を出さないとならないので、それならウインカーを考えると12ボルトに変更するのも頷けます。

また、バルブなども12ボルトの方が安価かつ種類も豊富にありますし、電装系の急なトラブルでも12ボルトの方が対処方法が容易であるのも事実です。それでもストック主義の旧車乗りには、6ボルトで手信号を出しながら走るツワモノもいますが…。

バッテリーレスという選択

ハーレーもバッテリーレスにするという選択があります。当然キックオンリーになるのでショベルヘッドまでが現実的ですが、マグネトー化することでバッテリーは不要になります。簡単に説明すると、バイクの電装系はオルタネーターで発電し、レギュレーターを通してバッテリーに蓄電されます。その過程をすべてなくし、カムの回転により電気を起こし、それを各部に送るのがマグネトーです。

バッテリーがあれば走ってなくても電気は蓄えられていますが、マグネトーは走っていないと電気の供給や蓄電はされません。ですのでヘッドライトが暗かったり、走っていないとウインカーが点滅しなかったりもします。それでもバッテリーを取り払う事で、すっきりとしたスタイリングを得られますので、カスタムのひとつとして大人気なアイテムです。

そしてこちらがその代表格、モーリス製のマグネトーです。「マグネトーといえばモーリス」というほどに有名メーカーであり、アフターパーツも充実しているので修理などにも安心です。

それでも12ボルトが便利なワケ

現在の交通事情を考えれば、やはりウインカーは必要ですし、ヘッドライトも明るい方が安全です。LEDなどの最新式も選ぶことが出来ますし、何よりもETCは12ボルトにしか対応していません。また、スマホの充電などを考えると12ボルトの方が圧倒的に便利であるのは言うまでもありません。

先の通り、12ボルトのメリットはご理解いただけたかと思いますが、バッテリーが弱っていたら本末転倒。バッテリーにも寿命があるので、頻繁にチェックしながら、不安があれば交換がオススメです。WESTCOはアメリカでもトップクラスのハイパフォーマンスバッテリーです。電圧が低くなりはじめたら早めの交換をオススメします。

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