ハーレーカスタム講座~クラッチ・ドライブ

投稿日:2015-03-12

クラッチやドライブシステムなどの駆動系は、エンジンの性能を路面に伝えるための重要なパーツです。これらをカスタムすることで、走行性がガラリと変わります。
今回は、クラッチやドライブなど駆動系のカスタムについて紹介します。

クラッチをカスタムする

普段はあまり気にならなくても、渋滞などのこまめなシフトチェンジが必要な場面では、クラッチの重さを痛感する方が多いようです。特に大型バイクのクラッチは重いので、握力が弱い方には辛い操作でしょう。その解消策として、アジャスター付のクラッチレバーに交換することをおすすめします。できるだけレバーが手前にくるように調整することで、負担が軽減されます。
合わせてクラッチ自体のカスタムも検討してみましょう。クラッチの切れが悪ければ、走行にも大きく影響します。現在では、高精度で耐久性の高い社外品のクラッチが多数販売されています。そういったものに交換することで操作性がアップし、半クラッチなどが楽になるとともに、動力が伝わりやすくなります。

ハーレーの駆動方式について

多くのバイクがチェーンドライブ方式を採用する中、ハーレーはほとんどの車種にベルトドライブ方式を採用しています。その理由は、メンテナンスをフリーにするため。
チェーンドライブの場合、ある程度走行すると、タイヤの減りやチェーンの伸びに合わせてチェーンを調整する必要があります。また潤滑性を補うために、注油も欠かせません。
しかしベルトドライブは、そのような手間を一切必要としません。
同じようにメンテナンスフリーの駆動方式として、シャフトドライブがあります。これは自動車のように、シャフトによって後輪を駆動する方式です。ハーレーのように重量があるバイクに向いている駆動方式ですが、構造が複雑なため、コストが高くなるデメリットがあります。

チェーンドライブにカスタムする

チェーンドライブにカスタムすると、減速比を変更しやすくなります。エンジンや吸排気のカスタムによって出力が上がった場合、ノーマルの減速比のままでは、加速は向上しても高速域が伸びにくくなります。
パワーを生かし切るには減速比を高速向きに変える必要があるのですが、ベルトでは長さの調整ができません。てっとり早く減速比を変更するためには、チェーンドライブ化がおすすめです。
またベルトドライブでは、長さ調整が困難なだけでなく、サスペンションのストローク量が少ないことから、スイングアームの延長が必要なワイドタイヤにカスタムする際も、チェーンドライブに変更することが一般的です。

チェーン化で何が変わるのか

ベルトドライブと違い、チェーンドライブはスプロケットを使います。エンジン側をドライブスプロケット、リアホイール側をドリブンスプロケットといい、走行性を左右する重要な部品です。
標準スプロケットに対して、ドリブンスプロケットの歯数を増やせば加速型に、減らせば高速型に変化させることができます。
スピードをあまり求めないハーレーには必要ないかもしれませんが、この調整幅の広さは、レーサーやスーパースポーツなどには不可欠なものになっています。

マフラーやハンドルなどに比べて、駆動系をカスタムしている人は少ないかもしれません。しかし、エンジンをハイパワーにしたときには、是非カスタムを検討してほしいパーツです。トータルバランスを考えて、あなただけのバイクを作り上げてください。

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