何だかお漏らししてるぞ…ハーレーのオイル漏れチェックが重要な理由

投稿日:2016-10-18

ハーレーの歴史はオイル漏れとの戦いの歴史。そう言っても過言ではない程にハーレーはオイル漏れが多いバイクでした。現行のツインカムなどはさすがに減りましたが、ショベルまではよくオイル漏れを起こしました。それ以前のパンヘッドまでは、エンジン内を回りプライマリーまで流れたオイルは循環せずにそこでこぼれ落ちるのです。そうです、メーカー純正でオイルが漏れる設計でした。

何故オイルは漏れるのか

パンヘッド以前のプライマリーは別として、何故オイル漏れは起こるのでしょうか。そもそもハーレーを含むすべてのバイクのエンジンは金属でできています。素材の金属は幾つものパーツに分かれています。エンジン内部はオイルが循環しますが、その途中にパーツを組み合わせた部分が必ずあります。循環するために圧の掛かったオイルは、何もしなければその部分から噴出す事になります。それをせき止めているのが「ガスケット」です。
古くはコルクや紙が使われていましたが、現在はメタルガスケットが主流です。エンジン内部には物凄い圧縮が掛かっていますので、稀にガスケットが破れてしまうことがあります。破れ方次第でオイルが滲む程度から噴出すまで症状は違いますが、酷いときには走行不能になります。

オイル漏れを発見したら

圧縮の掛かる場所でガスケットの破れを発見したら、走行はやめたほうが良いでしょう。ひどいときにはエンジンが焼き付いたり、ケースが歪んでしまったりします。ガスケットは完全に破れる前にオイルが薄らと滲んだりしますので、エンジンのベース、ヘッド、ロッカー周辺はこまめにチェックが必要です。

もしも様子のおかしいオイル漏れやオイル滲みを見つけたら、早めのガスケット交換をオススメします。

オイルシールからの漏れ

ガスケット以外にもオイルシールでオイルの流失を阻止している部分もあります。ハーレーでよく見かけるミッションからのオイル漏れで多いのは、メインシャフトのオイルシールが駄目になって漏れるパターンです。この場合も交換しかありません。その他にボルトやネジの締め付けがあまい場合も漏れることがありますので、定期的な増し締めも大切です。
旧車はエンジン、ミッションの2種類しかなく、どちらから漏れているかは臭いなどでも分かりやすいのですが、最近はプライマリーオイルもあるし、高品質オイルは1種類で全てをカバーしてしまうオイルもあるので、どこから漏れているのかを発見するのも難しいかもしれません。明るい場所で照明も使いエンジンやミッションの奥までチェックし、漏れている場所を探しましょう。

オイル漏れは危険サイン

オイル漏れを指差して「オイルが入っている証拠」などと強気な発言もカッコいいですが、オイルは漏れていない方が良いに決まっています。酷いオイル漏れは自分のリアタイヤを滑らせたり、自分は大丈夫でも他車に危険と迷惑を与えてしまいます。
バイクにとってもオイルが漏れているということはエンジンなら僅かにでも圧縮に影響するため、本来のパワーが出なくなり、それが負の連鎖を起こし色々な場所を不調にします。オイル漏れは見つけたら早めに修理しましょう。

このページのTOPへ