ハーレーの運転が上手くなる方法とは?

投稿日:2017-03-17

その昔、大型免許は試験場での一発試験でしか取得できませんでした。コースを歩いて覚え、急制動、坂道発進、一本橋、スラロームなど課題をこなしつつ指定されたコースを走ります。完走することすら難しく、100回通ったなんていう話も珍しくはありませんでした。

しかし現在では、そんな苦労をすることなく教習所で免許取得が出来るようになり、「教習所で免許を取ったバイク乗りは下手だ」なんていう話しがよく聞こえてきた時期もありました。果たしてそうなのでしょうか。

 

習うことの大切さ

試験場で大型免許を取得する(限定解除と呼ばれていました)には、法律上ではそうした規則はありませんが、中型免許を持っていないととても厳しいものでした。

筆記試験と簡単な実技試験だけの原付免許を取り、バイクの操作を覚える。昔はスクーターモデルが少なく、ほとんどのバイクがマニュアル車だったので、操作は原付でも同じでした。

そうして中型にステップアップし中型バイクであちこち走りながら限定解除の試験を受けに行く。時には先輩のナナハンを借りてこっそり走ったり、大型免許取得後に直ぐに大型バイクに乗ったとしても、そこそこ乗りこなせていたというのが、”限定解除世代”のバイク乗りの在り方です。

ところが教習所だと、中型を取ってから大型にというのは変わらなくても、実際にバイクで街中や山の中を走った経験もなく、教習所だけで大型免許まで取得できてしまいます。原付も乗ったこともないのに、いきなりハーレーという人も出てきてしまい「教習所で…」ということになるのでしょう。

しかし、教習は大切な事です。習わなければ上手くはなりません。習い慣れることが上達の秘訣ではないでしょうか。

実は筆者自身18歳の時に、教習所ではなく車の免許を試験場の試験で取得しました。ですので教習所で習った人に比べると、当初は運転が酷く下手で頻繁にぶつけていました。車は小さいモデルから乗ってステップアップするという事がないので、逆に試験場で免許取得した人の方が下手でした。

それを考えると、教習所で一生懸命バイクの特性を知り、何度も練習した人というのは、一概に下手ではないのでは?とも思います。

 

まずはバイクの仕組みを知る

免許所持者でもライディングスクールに通うことも可能ですが、そんな教習代を払わなくても上手くなる方法はあります。

思い出してください。右手でアクセルとフロントブレーキ。右足でリアブレーキ。左手でクラッチ操作をして左足でシフトチェンジしながら両手の親指でスイッチ操作なんて至難の業だと思い、アクセルを少しずつ開けて、クラッチレバーを少しずつ開いて行くなんて神業だと思っていた時期もあったのではないでしょうか。

とりあえず走り出すことや止まることも普通に出来るのなら、かなりの難題をクリアしてきた証拠です。

バイクは体重移動(バランス)とアクセルワークとブレーキング、それにクラッチワークが重要です。その理屈を体に叩き込むことが大切です。

例えばコーナーリングに入る前は、どのあたりでブレーキを掛けるのか?

ブレーキの前後の比率は?

ギヤチェンジのタイミングは?

スムーズなアクセルワークとは?

疑問があればどんどんバイクの先輩に聞きましょう。人の運転方法も色々ありますが、自分に合った安全な乗り方を身に付けて行きましょう。

 

最後は場慣れ!経験こそすべて!

いきなりハーレーの運転だと厳しいので、出来れば小さなバイク、それもマニュアル車で八の字を走ります。

目印になるパイロンを2本立てて、それを回るように八の字に走ります。右に曲がることも左に曲がることも、パイロンの距離縮めればかなり急な旋回になりますので、最初は少し離し気味に設置し、徐々に縮めて練習して行きましょう。これによって、アクセル、ブレーキ、クラッチ、体重移動すべてが自然と身に付いていきます。

 

練習嫌いのアナタには

練習とはいえ同じ場所をぐるぐる回るだけなのは面白いものではありません。ではどうすればいいでしょうか。

バイクの醍醐味でもある、楽しい楽しいツーリングです。ハーレーに慣れているグループのツーリングに参加させてもらい、一緒に走るのです。

最初は短い距離のツーリングから始め、徐々に距離を伸ばします。ツーリングを楽しみながら、バイクの操作を体で覚えていきましょう。そうです、「習うよりも慣れろ」です。

美味しいものを食べに行ったり、温泉に行ったり、楽しい目的をもって慣れた人たちの運転を見ながら、いつの間にか上達してしまうのです。

ともかく安全運転を心掛けて、楽しいハーレーライフを送るために、自分の身を守りながらも、周りに迷惑をかけない運転技術だけは身に付けましょう。

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