ミルウォーキー8が出るぞ!過去のヘッドをおさらいしましょう

2017年モデルからツーリングファミリー、トライクファミリー、CVOファミリーに新たなエンジンが搭載されることなったもはニュースの通り。名前は「ミルウォーキー8」。
過去のエンジンはそれ以前のエンジンを改良し、進化してきました。ですので、普通ならツインカムのウィークポイントを改良して新たなエンジンになるはずですが、今回は違います。新たに開発、設計された新型Vツインエンジンなのです。
どこが新しくなったのか
名前の由来は一気筒に4つのバルブが付き、2気筒でバルブが8個。ハーレー工場のあるミルウォーキーで作られた8バルブでミルウォーキー8です。
バルブが増えてツインプラグ化され、カムはワンカムに戻りました。発電量も格段に上がり、低いアイドリングでも発電できるようで、ハーレーらしいアイドリング中の重低音を響かせられます。そんなミルウォーキー8より以前にどんなエンジンがあったのか、もう一度おさらいしておきましょう。
Vツインの誕生
1907年にVツインエンジンが完成しましたが、今にも繋がる形になったのは1911年、1,000㏄のFヘッドが登場しますが、Fヘッドはさすがに走っているのを見ることはないとでしょう。次に1930年に出るサイドバルブのフラットヘッドからが今でも走っているバイクと言っていいでしょう。
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サイドバルブからナックルヘッドへ
フラットヘッドの次に1936年にナックルヘッドが登場します。今でも大人気な車両で純正度が高い車両は700万以上します。それでも現在の交通事情の中でも走ることが出来るのですからすごいものです。
ナックルヘッドは1947年までの11年間製造されました。
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リジットフレームの終焉
1948年にパンヘッドが登場します。この年だけ「ヨンパチ」と呼ばれるリジットフレームにスプリンガーのスタイルでプレミアムな年式です。翌年からフロントフォークがグライドフォークになり、1958年にはリジットフレームではなくリアサスペンションの付いたデュオグライドになりました。
パンヘッドは1965年にセルモーターを搭載したエレクトラグライドを最後に17年の歴史に幕を閉じます。
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ショベルヘッド登場
1966年に登場したショベルヘッドは腰下(クランクケース)がパンヘッドのままでアーリーショベルと呼ばれていました。1970年から腰下も変わりコーンショベルと呼ばれるようになりましたが、一般的にショベルと言えばコーンショベルを指します。
1966年から1984年までの18年間の歴史を担いました。
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ブロックヘッドと呼ばれたエボリューション以降
ショベル時代にハーレーは経営難からAMFという会社に買い取られていたが、1981年に”バイバック”と呼ばれる買い戻しをし、1984年にエボリューションを発表。ハーレーは壊れるという負のイメージを一新しハーレーブームを作り出しました。
初期はショベルと同じフレームに4速ミッションでしたがその後ハーレーの歴史を塗り替えるような名作ソフテイルフレームを発表し、FXSTを発売。最初はブロックヘッドと呼ばれていましが今ではエボリューション(もしくはエボ)としか呼ばないですね。
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そしてツインカムへと受け継がれるのだです。ツインカムにも”ファットヘッド”というニックネームがありましたが、今では誰も使いません。そうしてミルウォーキー8へと進化して行くのです。果たして「○○ヘッド」というニックネームが定着するのか?そのあたりにも注目です。
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過去記事にも詳しく書かれていますので、ぜひ参考にしてみてくださいね!